院長・事務長・総看護師長推薦の発信賞に輝いた病棟看護師の記事です。
「日々多くの患者様と関わる中で最近印象的だった場面があります。
100歳を超えた患者様が無事退院の日を迎えられた時のこと。
エレベーター前まで送りに行った時に、笑顔で『元気でな!』と言ってくれたのです。
患者様を見送る側の私が逆に気遣われ励まされている、そんな感覚でした。
100年以上の時を生きてきた方からのその言葉は、ただの挨拶ではなく長い人生を歩んできた方なりの深い思いやりのように感じられました。
日々の業務はとても忙しく時間に追われることも多々あります。
ナースコールを頻回に押して寂しい気持ちを伝えられる方や「少し話を聞いて欲しい」そうした患者様の想いにすぐに応えられないこともあります。
忙しさに気持ちの余裕も失い、思うように優しくできないのが現実です。
毎回、強く言い過ぎたのではないか、言葉選びを間違えたのではないか・・・と反省します。
それでもこうして患者様からいただく言葉に支えられているのだと実感します。
また、一言の重み、想いを受け取ることの尊さを改めて感じた出来事でした。
自分自身も自然を見に行ったり、友人と笑い合う時間を大切にしています。
自分の心が満たされていないと誰かに優しさを届けることは出来ないと思います。
日々の小さなリセットがあるからこそ人に寄り添う看護が続けられているのだと感じます。
これからも完璧じゃなくても目の前の一人一人の患者様と丁寧に向き合っていける人間でありたいです。」