vol.114

「患者様ご家族の想いに寄り添って」 乳腺外来看護師

院長より「他院では『対応できません、仕方ない』となってしまうような障害のある方でも自然に対応ができる病院であることがすばらしいな、と。ひっくるめて言うとケアの倫理だなと思いました。」という理由で発信賞に輝いた記事です。

「2年半前、障害がある40歳代の娘さんを持たれるお母様から、乳がん検診の予約の電話がありました。

「娘の胸にしこりがあり、乳腺クリニックを受診したが怖がって診察を受けられず、大きな病院を紹介された。そこでも静かに検査を受けられず 『診察を受けられるようになったら来て下さい』と言われ困っている」など、30分位お母様からいきさつや思いを聴き取りました。

そこで
①まず来院してもらい、散歩や待合室で過ごすなどして病院の雰囲気を知ってもらう(ここではスタッフがご挨拶だけしました)
②別日に診察予約し医師やスタッフの顔を覚えて貰う
③1週間後再診し、エコー検査という流れの計画を立て、無理にすぐ検査をしないことをお母様に伝えました。

この3点を実行することで診察への不安が軽減され、当日は落ち着いた様子でエコー診察を受けてもらうことができました。
お母様も、診察を受けることが出来て良かったと涙を浮かべておられました。

今では細胞診検査まで受け、良性腫瘍として半年毎の経過観察に来られています。

障害者の方とそのご家族の思いに寄り添い、ゆっくり時間をかけて本人が受け入れるまで待つことで、スムーズな診察・診断へつなげることが出来た事例でした。」