vol.27

忘れられない一言

今年度3例目の院長・事務長・総看護師長に輝いた事務次長の記事です

今から10年以上前、私が3年目のときのエピソードを紹介したいと思います。
内科の先生から「診療報酬のことで教えてほしいことがある。今から外来なので調べておいてほしい」と依頼がありました。

当時は午後の外来が今よりも遅くなることが多く、その日も午後8時30分くらいでした。外来が終わったので診察室を訪ね、依頼のあった内容を先生に伝えます。
緊張もあり、診療報酬の理解も浅く、資料も不十分でしたが先生は頷きながらきいてくれました。
一通りの説明を終えたときに、先生がこちらに顔を向け笑顔でかけてくれた言葉と、その時に感じた自己効力感と尊敬の気持ちを、私が仕事をしている限り忘れることはないと思います。
「よくわかりました。ありがとう。遅くまでごくろうさん」
先生は30人以上の診察をし、これから外来の残務処理があり、その後に病棟への診察もあったかもしれません。
そんな中でも笑顔でお礼の声をかけられたことに、とにかく感動しました。

当時から10年以上たち、なんのために仕事をしているのかわからなくなったり、どう振る舞えばよいかわからなくなったりしたときは、この場面を思い出して自己効力感とテンションを上げています。
自分もいつか誰かにこんなインパクトを与えられれば良いなと思ってはいますが、狙ってするものではないとも感じます。
いつかできる日がくるように、日々精進したいと思います。